
<ヴェルディ>歌劇「ナブッコ」序曲
ジュゼッペ・ヴェルディの3作目のオペラ作品になるのが、歌劇「ナブッコ」です。
1842年にミラノ・スカラ座で初演され、初めて成功を収めた出世作として知られ、第三幕の合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」は、イタリアにおいて国家並みに有名な旋律となっています。
イタリアでは「国民の父」と呼ばれ、ヴェルディの葬列には25万人の国民が集まったと言われており、彼の活動は、イタリア・オペラ界において変革をもたらした最も重要な人物として現代でも評されています。
冒頭、トランペット、トロンボーンチンバッソによってコラール風の主題が演奏されます。一瞬の休拍の後、オペラ第二部で歌われる合唱「呪われたものには兄弟もなく」の「呪い」のモチーフがアレグロのテンポで現れます。そして、主題が再現されると今度はアンダンティーノのテンポに移ります。ここでは、第三部で歌われる有名な曲「捕らわれたヘブライ人たちの合唱(行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って)」の主題がオーボエによって奏でられます。
【行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って】オペラ「ナブッコ」の第三幕での合唱曲。「バビロン捕囚」を題材としたオペラで、奴隷として労働を強いられるヘブライ人が、故郷を想って歌う場面の曲です。この場面が初演当時のイタリアで強い共感を呼び、今でもイタリアの第二の国家的位置づけにあります。
— 横浜国立大学 民謡研究会合唱団 (@mkg_official) August 9, 2018
今日は「ナブッコ」序曲の合奏をしました!
学生指揮者は今回の演奏会でデビューです!
元学生指揮者の大先輩にも助言をいただきましたよ👍 pic.twitter.com/drzVdr822I— 山口大学医・工学部管弦楽団 (@ikougaku_kangen) August 9, 2018
曲はアレグロのテンポに戻り、「呪い」のモチーフが再現されてから、音楽は次第に高潮し、新しい三つの主題が次々に現れクライマックスを迎えます。
最後はエネルギッシュなアレグロに転じて、この序曲を強く締めくくります。