日々

熊野古道の道普請ボランティア

今年最後の熊野古道 道普請ボランティアに行ってきました。今回で5回目の参加ですが、12月の寒い時期に行くのは初めてです。さらに、熊野古道と併せて友ヶ島のゴミ清掃活動にも行っていたのですが、12月は船が出ないため、高野山金剛峯寺の清掃ボランティアにも行ってきました。

熊野古道ボランティアとは

あたりまえですが、寒いです。
宿泊先は熊野古道の民宿大村屋さんです。川湯温泉が徒歩0分というところで、12月は仙人風呂という川のほとりの温泉が楽しめる民宿です。

熊野古道ボランティアにつかう土

熊野古道ボランティアの基本は「雨や風で削れてしまった道を修繕する」ことです。重機がはいることができない長い山道を人の手で修繕していくため、世界遺産センターの方々やボランティアで世界遺産を守っています。

この日は2トンの土を熊野古道の土を使って削れた道を修繕していきました。ちなみに、2トンは結構少なめの量です。

木の杭を作って、土を流し込み、固める

2トンの土を修繕ポイントまで運び、土を流し込んでタコと呼ばれる木の道具で固めていきます。そのときに、腐食している木の階段があった場合には、新しい木の杭を作って新しい階段にしていきます。釘や金具などは使用せず、木と土、石と砂利だけで階段を固めていきます。

熊野古道の階段や道を直していく

この日は土の場所から近かったため、てみという道具で土を運びました。場所が遠いときには土を入れたかごを背負って修繕ポイントまで運ぶので相当つらい作業になります。冬の寒い天候の中、もくもくと2トンの土を運んでは叩いて固めるという作業を続けました。

固まった土、できあがった熊野古道の道

午前中に2トンの土で階段を修繕してお昼ごはんを食べました。

熊野の郷土料理「めはり寿司」

宿泊先の大村屋に弁当を作ってもらい、熊野古道でお昼を食べます。
熊野の郷土料理「めはり寿司」が入っている、風情たっぷりのお弁当をいただきました。

めはり寿司のはいったお弁当

無茶苦茶おいしい。
大自然に囲まれてるけど、ピクニック気分とは全然違う感覚。お弁当もありがたく感じられます。わざわざ「東京から行ってボランティア活動するなんて・・意味がわからん」とずっと思っていましたが、行ってみる・やってみるものですね。

午後は熊野古道の根っこ抜き

2トンの土も早々に使い切ってしまったので、午後は熊野古道 参道に飛び出して伸びてきている木の根っこを除去する作業でした。もちろんですが、通常の参拝者は絶対にしてはいけません。熊野古道は世界遺産ですので世界遺産センターの方の判断の元、木の根っこを削り取っています。

参拝者が躓きそうな木の根を取る

参拝者が躓いてしまいそうな木の根っこや、伸び切ってしまうと階段を壊してしまいそうな木の根っこをピッケルとのこぎりで切ったり、ひねって引きちぎったりして取り除きました。

熊野古道はちょっと躓いてしまうと、崖から転落する箇所も多いため足元の安全を確保してあげることも大切なことです。繰り返しになりますが、熊野古道は世界遺産です。木の根っこに躓いてしまってイラ!っときたからと言っても一般の参拝者は木の根っこを引きちぎったり、ひねりちぎったりしてはいけません。

木の根っこ

芋掘りのような作業が楽しかったです。
もちろん、芋ではないので食べることができないので林の向こうに放り投げました。

熊野古道ボランティアは、ほんと良い

熊野古道ボランティアは何度きても良いものだと思います。旅行や観光として訪れるのも良いのですが、全く違う目線で世界遺産を見ることができ、それを守るという社会貢献活動をやった、という清々しさも得られます。

15時を過ぎた所でボランティア活動は終了して熊野大社に参りました。八咫烏で有名な熊野大社でボランティア活動を怪我なく終了できたことに感謝を捧げて、お土産類を買って世界遺産センターに戻ります。作業終了後から、じわじわと体に変化が現れはじめて、足はふらふら、手からは握力がなくなってヘロヘロ状態になっていきます。

いいことをしたあとの疲労感は、やっぱり一味違うものですね。


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