エルヴィラ・マディガン
この物語はヨーロッパ二大心中事件として
映画になりました。
エルヴィラ・マディガン(本名ヘドウィッグ・イェンセン)
1867年12月4日生
シクステン・スパーレ 1854年9月27日生
サーカスの綱渡りの娘と妻子ある陸軍中尉の伯爵が
恋に落ち逃避行。
二人の甘美な至福であふれるシーンから始まります。
だが最後は追いつめられ、お金がなくなり、
食べ物にも事欠き死を決意。
1889年7月末にデンマークのトーシンエ島の森の中で
ピストル心中しました。
そこから2.5キロのところに二人の慰霊塚が作られ
エルヴィラ・マディガン通りと名付けられ
恋人たちの聖地として有名だそうです。
もう50年近く前に公開されたこの映画は
まるで絵のような映像で大評判となり
モーツァルトの楽曲も「エルヴィラのテーマ」として
しばし演奏されるようになりました。
主演のピア・デゲルマルクは当時17,8歳の若さ。
彼女の落ち着いた気品ある物腰と表情に
北欧の少女はずいぶん大人びているものだと感心します。
日本の十代のアイドル達が餓鬼に思えるほど。
この映画に心を奪われた人々は男女問わず少なくありません。
それは
決して甘チョロ映画ではなく
奥深い普遍的なものを感じるからではないでしょうか。
さて
実際のエルヴィラはどんな女性だったのか?
ずっとそう思っていたら
数年前にネットで肖像写真が見つかり
意志の強そうな現代的な容姿に驚きました。
さらに
この日記を書くにあたり思いがけず
YouTubeでお宝画像が見つかり
改めて二人の生涯に思いを馳せました。
(二人が過ごした宿や遺品、エルヴィラのサーカス姿、子供のころの写真など)
この映画を知らない若い世代のためにも
再上映を心から望んで止みません。