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世の中、コロナコロナばかりで嫌なニュースに溢れてて個人的には絶望的でとても「生きている」と感じている毎日です。金融がひどいことになって極貧の時代が来たとしてもそれは、それ。
そういった時代に生きれるというのがとてつもなく楽しみで仕方ない。
どんな状況でも、自分らしく楽しめばいいと痛感している毎日です。もちろん、コロナウイルスになったとしても自分なりに「つらいなー」って楽しめる。いまの人生が楽しくてたまらないと感じれていることがとても幸せ。
紙がなくても、マスクがなくても。
自分は自分で、時代は時代。
経済は経済で、世界は世界。人は人で、死ぬものですから。生きるだけです。
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インピーダンスとは
そもそもインピーダンスとは、交流回路における電気抵抗のことですが、直流の電気抵抗とは何が違うのでしょうか。直流の電気抵抗は御存知の通りオームの法則[R=E/I]で与えられます。
では、交流では?
実はこれも理屈は同じで、加えた電圧Eを流れた電流Iで割っただけの物なのです。異なる点は交流で測ったということだけです。
では、なぜ燃料電池でインピーダンスを測る必要があるのでしょうか。
インピーダンス測定の意義
電気化学反応を利用した燃料電池のインピーダンスを等価回路に表すと
このようになります。
実際にはガスの拡散や生成した水の影響でもっと複雑になるのですが、ここではわかりやすくするため単純化して表現します。
Rsは燃料電池では膜抵抗と呼ばれ、電極、セパレータ、触媒、そしてイオン交換膜の電気抵抗を合計したものです。イオン交換膜の導電率が最も大きく影響しているため俗にこのような呼び方になっているようです。
Rcは燃料の水素が電子を放出し酸素が電子を受け取る反応において、これを活性化するためのエネルギーロスにより発生するもので「反応抵抗」と呼ばれています。
Cdは電気二重層容量と呼ばれる静電容量で、Rcと並列に入っているため、時定数を形成することになります。
この等価回路のキャパシタンスCdは直流を通しませんから、燃料電池での直流抵抗は膜抵抗Rsと反応抵抗Rcを足した値となります。つまり直流ではこの合計値しか測定できず、Rs、Rc各々の値やCdの値を知ることはできません。
ところが、異なる2点以上の周波数でインピーダンスを測定すると、その測定値から上記等価回路のCdを含んだ各定数を算出することができ、燃料電池のどの部分で何が起こっているのかを知るための大きな手がかりにすることができる訳なのです。
インピーダンス測定器
直流抵抗の場合、直列にインダクタンスLが入ろうと、並列にキャパシタンスCが入ろうとその値は変化しません。しかし交流で物事を考えるインピーダンスの場合はL成分やC成分によって発生するリアクタンスを考慮に入れなければなりません。通常、インピーダンスZは実抵抗成分のRとリアクタンス成分Xが接続されたものとして考えます。インピーダンス測定器はこのRとXを測定する機会なのです<図2>。
インダクタンスの影響
燃料電池を実用化するにあたって問題となっていることのひとつは【体積あたりの出力電力の向上と環境変化に対する安定性】です。燃料電池の出力効率を上げるには単純に考えればRs、Rcをできるだけ小さくすることです。燃料電池開発者はこの値を小さく、かつ安定化することに対して躍起になっているわけです。現在のPEFC燃料電池の出力電流密度は2A/cm2にも達しており、小型の単セル燃料電池の抵抗は数mΩ〜数10mΩ程度となるので、普通のLCZメータなどでは非常に測りにくい低い値になっています。
このようなmΩオーダーの抵抗を、電線などの影響を受けずになるべく正確に測定するにはどのようにすればよいでしょうか。
これは電源のリモートセンシングで御存知の通り、測定物の直近にセンシング線を接続する方法が非常に有効です。このことはインピーダンス測定でも同様で、測定物までの配線抵抗やインダクタンスを含まずに測定することができます。
しかし、インピーダンス測定においてはこれだけで安心してはいけません。
周波数が高くなると僅かな長さの電極が持っているインダクタンス成分の影響が大きくなってくるからです。厄介なことにインダクタンスは長さのあるところには必ずできてしまうため、mΩオーダーの低インピーダンス測定を行う場合は十分に気をつけなければなりません。数cmだからと思って侮っていると思わぬ落とし穴にハマってしまいます。
例えば図の例では測定値にどのくらい差が出るのでしょうか。

仮に電池から出ている電極の長さが各々2cmだったとします。一般的に電線のインダクタンスは太さによって影響はあるもののおおよそ10nH/cmくらいと言われていますので電極のインダクタンスは約40nHあると思われます。
周波数10kHzで真値がR=3mΩ、X=0Ωのインピーダンスを持つ燃料電池の測定をしていたとすると、図では
Z=R+X=0.003+jωL
=0.003+・j 2π・10000・40e-9
≒3mΩ+j2.51mΩφ = tan ( X / R )≒ 40°
たった2cmずつセンシングする位置がずれただけで、なんと本来ゼロのリアクタンス分が2.51mΩにも達し、電圧と電流の位相角が40°も発生してしまい、真値からかけ離れた値を示してしまいます。例えば、測定周波数を変化させコール・コールプロットを描くと図4のような差になってしまうわけです。
電磁誘導の影響
燃料電池のインピーダンス測定ではもうひとつ気をつけなければならないことがあります。それは測定電流が作り出す磁束の影響です(図5)測定電流を流している配線とセンシング線が図5のように接続されると測定電留線が発生する磁束がセンシング線に結合し、測定電流に対して90度位相のずれが誘導電圧をセンシング線に誘起してしまいます。
この影響は大きな測定電流を流さなければならない大型のシステムで特に問題になり、こういった電磁結合が起こらないよう配線には十分に気を配る必要があります。
さいごに
このように、インピーダンス測定においては、直流では考えなくても良かった部分に注意しないと、いくら測定器が高精度にできていてもその能力を発揮することができなくなります。燃料電池開発に携わる方々は化学分野の専門家が多く、これらのような問題で測定値に再現性が得られないと悩んでいることも少なくないようです。参考リンク:燃料電池用インピーダンスメータ
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電波の利用は10数年前まではTV、ラジオ、アマチュア無線、CB無線、模型のラジオコントロールくらいまでが一般または有資格者が利用できるものでしたが、現在は3人に1人が携帯電話を持つ時代となり、大変身近なものになりました。さらにICタグやスマートカードなどもこの頃では盛んに使用されるようになり、今後はコードレスホンから始まった家庭内の無線化が情報機器に広がり、さらに家電製品まで広がりつつあります。
また自動車を取り巻く環境でもETCやGPSナビゲーション、ミリ波を利用した自動追尾装置などが搭載されています。この様な背景により電波利用は益々増えております。
この様な機器を評価するために必要な環境として電波暗室があります。製品から発生する電磁波の測定や、製品のアンテナから発信する電波を測定します。この時、測定室の中で不要な電波や電波の反射がありますと正確な測定はできません。そのために電波暗室は外来の不要な電波を遮断し、かつ製品から出る電波が部屋内で反射するのを抑えます。
この様な環境を設定することにより機器から発信する電波や漏れ電波を正確に測定できます
電波暗室
電波暗室と呼ばれるタイプには2種類あります。5面体はEMI測定用(エミッション測定)に壁と天井を電波が反射しないように電波吸収体を張ります。床は地面と同様に反射があることが規定されているため電波吸収体がありません。もうひとつの6面体はEMS試験用(イミュニティ試験)に全面に電波吸収体を貼り付けて電波的には無限に広い空間を作り出しています。通常、電波吸収体は周波数帯域ごとに素材を変えて、1GHzまではフェライトタイルを使用し、それ以上は誘電体を使用します。
広帯域電波吸収体(ピラミッド型)
誘電タイプ電波吸収体はAEP-4からAPE-36まで6種類があり、その材質はプリウレタン・フォーム製で柔軟性に富んでいます。電波暗室内での測定には壁面や天井面には不要電波が斜めに入射するので、電波吸収体は電波吸収特性(垂直入射特性)のほかに斜入射に対する特性も重要です。よって斜入射に対する優れた電波吸収特性が重要です。APE型電波吸収体は垂直入射波および斜入射波に優れた吸収性能を有しています。

